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注意)競技用筋肉強化トレーニングを読む前に、先ずは筋肉の性質を知る為にも、パワー&筋肉増強のコーナーを先ず読んで下さい。 基本原理を理解した上で、スポーツトレーニングを勉強しましょう。
スポーツトレーニングは、非常に高度なトレーニング故、充分な基礎知識が無いと結果が出ないばかりか、現状より悪くなる場合が多々あります。 中には怪我をする人も沢山居るだけに、気をつけましょう。

プライオメトリックとは? Wikipediaより

プライオメトリックは爆発的な動きにより、筋力を高めるトレーニング法です。 その運動は、ボクシングのパンチ力や垂直ジャンプ力等を高めるのに用いられる事があります。
パワーとは、筋力とスピードのコンビネーションで生まれます。 短い単位時間内に大きなパワーを生み出す事ができれば、競技者は本来持っている筋力で成し得る以上の動きが可能になります。 従って、高重量でスクワットができる選手が、自分よりスクワットが弱い(しかし瞬間的に大きなパワーを生む能力がある)人に、ジャンプ力で負ける事が起こりえるのです。

プライオメトリックは筋肉の使い方により、より多くのパワーを生む事を可能にします。 
ある筋肉が収縮する事により、最大筋力が生まれます。 しかし筋肉が収縮する前に、一旦筋肉が伸ばされれば、より大きなパワーが実質生れます。 この現象を起こすには、非常に短い単位時間内に、筋肉の伸展と収縮を行う必要性があります。 
この増幅されるパワー現象は、ゴムバンドが伸ばされる事で生じる収縮力と同じ理屈だと推測されます。 
しかしこのエネルギーは、急速に力を失う為、実行する際は素早くしなくてはなりません。 このプロセスはStrech shortening cycle(伸縮サイクル)と呼ばれ、プライオメトリックの基本原理となっています。

殆どの(プライオメトリック)エクササイズでは、筋収縮のスタート時点では速く、1レップスの終わりには急速に収縮を止めます。 例えば、バーベルを挙げるには、素早くバーを中に浮かせ、瞬時に動作を止めます。 プライオメトリックでは、減速させる上で筋肉を使わないのが特徴です。 一連の動きに始まりしか無く、終点を意識しない(意識して筋肉を使わない)動きをします。

動物はこの優位性を利用します。 良い例がカンガルーです。 もしカンガルーがジャンプをする度に、100%新しいエネルギーで脚力を使ったなら、そう遠くへ移動できないでしょう。 しかし、ジャンプから着地する際のエネルギーをバネのように蓄積する事で、ほんの僅かのエネルギーで次の継続するジャンプが可能になるのです。 

トレーナーやコーチは、昔からプライオメトリックを実施する道具とし、メデシンボールや縄跳びやインディアンクラブを利用してきました。 あるプライオメトリック運動では、床の上に仰向けに寝た状態で、コーチがメデシンボール(重いバスケットボールの様な玉)を上から落し、下から受け取ったボールを投げ返すというやり方です。 このエクササイズでは、大胸筋と上腕三頭筋がボールを受取る時にストレッチされ、投げ返す時に収縮します。 他にはクラップ・プレスアップ(Clap Press up)もプライオメトリックの例です。 (クラップ・プレスアップとは腕立て伏せの変形で、床を弾く様にして両手で上体を中に浮かせ、その瞬間素早く手を叩いて再び着地するのを繰り返すやり方)
プライオメトリックは、怪我をする危険性の高いエクササイズな為、肉体的に鍛えられた人が専門家の監視の下のみで行うべきです。


Reference: http://en.wikipedia.org/wiki/Plyometrics 


【プライオメトリックとは?】
プライオメトリックもしくはプライヨメトリックと呼ぶ方法とは、日本では初動負荷理論と呼ばれ、メジャーリーグのイチロー選手の筋力トレーナーである小山裕史先生が発案し、優れた効果で高い評価を得ています。  アメリカではプライオメトリック(Plyometric)と呼ばれ、同じ様な理論がスポーツトレーナーの間で存在しています。


お勧め関連ブック
小山裕史先生筆:新トレーニング革命-初動負荷理論に基づくトレーニング体系の確立と展開
谷本道哉氏筆/石井直方氏:使える筋肉使えるえない筋肉からだ読本シリーズ

 


●スポーツ・競技に必要な筋肉とは(マイケル・コルガン氏筆、The New Power Program 他)

競技する上で重要となるのポイントは2つあり、一つはトレーニング方法(プライヨメトリック)と、もう一つは腹部のトレーニングです。
スポーツ&フィットネス・マガジンの ウェブサイトには、Muscular Development誌の記事を元に沢山の世界アスリートのトレーニング内容が掲載されています。 しかし残念ながら、殆どのトレーニング内容は、あまり意味の無いものだけを公開しているのです。
競技用エクササイズとして、最も重要且つ貴重なのは、腹部(胴体)のトレーニングと言われています。

【腹部の筋肉群
どれだけ腹部の強化が直接競技能力を左右するのかは、そのメカニズムを理解すれば分るでしょう。


短距離走で例えましょう。
腹部が弱い場合、地面を脚力により蹴って生まれた前進力は、骨盤がぐにゃグニャ動く事で力を吸収し、前進する力を失います。

もし鋼鉄の様に骨盤と胸骨を固定する強い腹部の筋肉を持っていれば、地面を蹴って生まれた前進力は、そのまま上体を押す力として利用され、また腕を振る事で生まれた力は、地面を蹴って生まれる骨盤の回転力を相殺する逆の回転力とし、強い脚力とバランスをとる事がきでるのです。
これは、上半身と下半身が生む”ひねる”という回転力をガッチリと固定してしまう程の強い腹部の筋肉があればこそ可能なのです。 もし弱い腹部の筋肉なら、上体と骨盤の相反する回転力に振り回され、素早いピッチで手足を振る事が不可能になるのです。 

どんなスポーツ(テニス、バレー、サッカー、野球、陸上競技、格闘技等)でも、下半身で地面を蹴って生まれた力を、どれだけ効率良く上半身に力を伝達するかがポイントとなります。 それには、どれだけ強靭な腹部の筋肉を持っているのかがカギを握るのです。


【腹部の筋肉群:マルチファイディ】
腹部の筋肉で重要となるのが、外腹斜筋と内腹斜筋と脊中立筋の3つです。 腹直筋という6つに分かれる正面の筋肉は、一番最後に意識すべきで、それ程重要とは考えられていません。

【内腹斜筋(最下層)

この筋肉は、コルセットの様に胴体を覆う最も重要な筋肉です。 インナーマッスルとも呼ばれます。 内腹斜筋は胸骨と骨盤に対し、ひねるという場合に使います。 ひねる動作にも使うし、同時にひねろうとする上体を、ガッチリと固定する役割もします。

【外腹斜筋(上層)】
この筋肉は、体を左右に倒す役割があります。 体を横に移動する際に、上半身を安定させます。

【秘密の筋肉】
オリンピック選手や世界レベルの競技者となると、外腹斜筋と内腹斜筋と脊中立筋以外にもう一つ筋肉を鍛えます。
そ の筋肉とは、Pelvic Muscles〔括約筋(かつやくきん)等の骨盤の筋肉群〕です。

括約筋に関しては、格闘技では古くは中国拳法の丹田に力を入れるというのと同じで、爆発的な力が生まれるのです。

腹部の筋肉群は内臓に圧力をかけ、骨盤と胸骨を安定させますが、それが同時に内臓を下に押し付ける事となります。 ところが骨盤というのは、真ん中が大きくポッカリ開いている為、括約筋が下から支えなければ腹圧は上がらないばかりか、踏ん張りが効かなくなるのです。
 
コア(核)を作る
この上の3つの筋肉群と、下からの圧力バランスを指し、体にコア(核)ができるといいます。 どれほど強いコアを持つかで、競技能力(走り、打つ、投げる、蹴る、泳ぐ、飛ぶ、等)に大きな差が出ます。
実際にこの核を意識して鍛えると、てきめんに体の動きが変わります。 面白い位からだの動きが機敏になります。 是非スポーツをする人は、この部分を意識してトレーニングしてみてください。


引用文献(References):Micheal Colgan Ph.D.The New Power Program. Vancourver. Apple Publishing, 2000.

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