マダム・バタフライ

モハメド・アリの娘が再び世界を制す

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「確かにランニングは私の体を目覚ましく変えたワ」と語るライラ。 事実ランニングとサンドバッグ打ちを毎日する事で、 3ヶ月以内に彼女の体重を10kg近く落とす事になったのです。 「昔は美しく引き締まった人を見て、あんな風になりたいなァ〜と言ったけれど、今では人に言われる立場ヨ。 もう昔の自分に戻る事など考えられないワ」と彼女は話します。 しかし羨む人には、美しい体を維持するには、かなりの運動量をこなす必用が有る事を分かって貰いたいそうです。

やはり気になるのは、ボクシングで成功するには遺伝による素質の占める割合が大きいのか?それともトレーニング方法の占める割合が大きいのか?という疑問です。 私はこの質問を、ライラのトレーナーをしている元プロボクサー、また現在彼女の恋人でもあるジョニ−・マクレインに尋ねてみました。
「素質という意味では、間違いなくライラは父から受け継いでいると言えるだろう。 ライラもお父さと同様、試合になると自分の世界に入り込みます。 彼女のお父さんは、もっと口が達者でしたが、 それは自分に自信が有ったからです。 彼女もいずれそうなるでしょう。 それにしても彼女が左フックを放つ姿は、お父さんのとソックリだヨ!」とマクレイン氏。

ところでもっと気になるのが、彼女のお父さんはボクシングについて、彼女に何かアドバイスをしたか?という疑問です。 それに対し、「どんなチャンピオンでも自分達の経験からアドバイスをしてくれるワ。  父が良く言うのは、- 素早いジャブを繰り出せ - というアドバイス ヨ!」と、答えたライラ。 
「もっと具体的に教えてくれるぅ〜?」と、いつもの如く押したところ、急に照れながら私にこう答えました。  「これ以上は言えないワ。 だってそのアドバイスは、こっそり私だけに伝説のヒーローが教えてくれたものダもの・・・」と。(ケチ)

どんなトレーニング?
現在ボクシングのトレーニングに関しては、皆が尊敬するダブ・ハントレイがコーチを務めるものの、ライラを朝6時にベッドから起こし、6キロのジョギングもしくは短距離走等の早朝トレーニングの世話をしているのは、恋人のジョニー・マクレインです。 彼等は時間に非常に厳しく、朝食を済ませた後、毎朝10時キッカリにジムに到着し、15分のストレッチに取りかかります。 その後20分かけてバンデージを巻き、以下のトレーニングを開始します。

  * シャドーボクシング (3−4ラウンド)
  * トレーナーとリング内でミット打ち(3−6ラウンド)
  * スパーリング (する日は3−4ラウンド)
  * ヘビーバッグ打ち(3−6ラウンド スパーリングの無い日)
  * ダブルエンド・バッグ打ち(3−6ラウンド)
  * スピード・バッグ打ち(3−6ラウンド)
  * 縄跳び(15−20分)
  * 腹筋の運動
     (トレーナーのジョンニーによると、映画”ロッキー”に出てくる様に、
      お腹を殴ったり、メデシンボールを投げつけたりして腹筋を鍛える事
      は無く、その代わり腹部を多角的に鍛えるエクササイズをするそうです)
    ・ クランチ(5−100レップス x 3セット)
    ・ ハーフ・シットアップ(5−100レップス x 3セット)
    ・ フル・シットアップ(5−100レップス x 3セット)
    ・ オルタネ−ティング・トウ・タッチ・クランチ
        (つま先を交互に地面に付けるクランチ50−100レップス x 3セット)

   

昔ながらの伝統的トレーニング法
トレーニング法について、21年間ボクシングをしてきた中で、一度もウエイト・トレーニングをした事が無いというウエイト・トレーニング反対主義者のジョニ−・マクレインがこう話してくれました。 
「ウエイトトレーニングは筋肉を短く、尚且つ硬くし、柔軟性を奪います。 柔軟性を欠くという事は、充分な血液が筋肉に送られない事を意味します。 その結果筋肉がつる等の現象が起こると私は習って来ましたし、今迄必要性を感じた事も有りません。 ですからライラにもウエイト・トレーニングは勧めていません」と。
ライラ自身も、「 これ以上筋力は必要無いワ。 実際充分パワーは足りていると感じるし、それにボクシングは大きな筋肉を持つ事が重要じゃ無くて、日々の練習と本能で磨き上げられるタイミング、それと効率良く体を使ってパンチを繰り出すテクニックが重要なの」と言います。
しかしライラは、もう少〜し筋肉を付け、メリハリの有るカッチョイイ〜カラダになりたいと言って、ウエイトトレーニングをトレーニングに加えた〜いとジョニーに打ち明けた事が有るのをワタシは知っているのダ!

私はその事をジョニーに言うと、目を上に向け、「そうなんだ、実は・・・軽率な事をライラは言うんだよ・・・・”と言わんがばかりに、困ったようなジェスチャーをしてくれました。(笑)


”ホワイト”を食事から省け
別に人種差別的に述べた訳で無く、ホワイトとは白い食べ物、例えば白パン、白糖、白米の他、揚げ物、炭酸飲料、そして甘い物(時折ライラの好物の、ラズベリー・シャーベットは許されます)を意味するとジョニーは言います。  食事は1日3回で、出来るだけ沢山の水分を1日を通し補給し、野菜やフルーツも沢山摂る事をライラに奨励しているようです。 
「理解しなくてはならないのは、彼女は食べる事が大好きなのです。 だからこれらはダイエット というよりも、むしろ正しい食べ方を勧めている様なものです」と、ジョニ−。

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