話題の体脂肪燃焼物質:ガガルステロン
2005年9月号


グーグル(guggul)又の名を、コミフォラ・ミュークル(Commiphora mukul)という植物は、インドの原住民に2,000年以上も前から肥満を解消したり、心臓病を癒す薬草として利用されてきました。

1987年には、この薬草から抽出した物質であるガガルステロン(Guggulsterone)という天然物質が高脂血症の治療に有効である事がインド政府により認められました。
ガガルステロンは肝臓のコレステロールレベルを低下させる効果が確認されたのです。


Guggul(グーグル)の木

2002年5月2日に公開されたサイエンスの記事では、farnosoid X レセプター(通称:FXR)を阻止する働きをガガルステロンが持っている事を研究者達が報告しました。 このFXRを阻止する働きこそが、コレステロールレベルを低下させる効果の原因だと指摘されました。

どの様にしてガガルステロンが作用する?
コレステロールの代謝の働きの一つとして、胆汁酸を分泌するというのがあります。
FXRは胆汁酸のレセプター(検知器)なので、胆汁酸が多く分泌されるとFXRが分泌をシャットダウンします。これがコレステロールの代謝を鈍らせ、コレステロール値の低下をも阻止するのです。

科学者達が研究で確認したのは、Z-ガガルステロンのみではFXRに有効ではないという点です。
ガガルステロンは、胆汁酸中に沢山存在するタンパク結合物質であるCDCAと反応すると、強力にFXRの働きを抑制するのです。
実験では、CDCAを10倍に薄めたものとガガルステロンを反応させると、FXRの働きを50%抑制する事が確認され、等倍のCDCAでは、FXRの働きを90%抑制する事が確認されました。
2002年以来、動物実験では沢山の例でコレステロールレベルを低下させた記録が報告されています。
ダイエットに苦労されている方には、一度試してみるのも良いかもしれません。

ソース元:chemistry.org "Guggulsterone Takes Advantage of Promiscuous Receptor" by Kevin McCue 他

 

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