バスケットボール界のヒーロー

シャキーロのトレーニング法

2001年6月号

執筆:キャロル・アン・ウェバー
翻訳編集:S&Fマガジン

193cm 147kgのシャキーロ(通称シャック)が1996年7月にレイカーズと契約を交わして以来、コートサイドはハリウッドスターのシャロンストーンやジムキャリー、ダンゼルワシントン、ジャックニコルソン、ボルドウィン兄弟、元チームメイトマジックジョンソンに加え、エバンダーホリフィールドまでが姿を現す様になりました。それはまるで、シャックが行く所は常に人で溢れているかの様です。
彼の特筆すべき事は、肉体を強くし、調整を常にベストにしようとする、厳しい自己戒律に有ります。その証拠は1992年のオーランドマジックでルーキーだった頃の肉体と比べれば明らかです。
シャックは常に筋肉を付ける努力をしているのです。 「確かシャックがチームに来た頃の体重は130kg位でした。 今では147kgを超え、体脂肪も11〜12%を維持しています」と話すのは、レイカーズの強化コーチであるジム・コッタ氏 です。 
シャックは選手生活をする上で、トレーニングが如何に重要な役割をするのか良く理解しているのです。
「年を取れば体も古くなる、だから毎日トレーニングをして肉体をベストに維持する必要が有る」とシャックは話します。

ではここで、栄光のラリーバード、ウィルト・チャンバーレイン、キャリーン・アブドゥール以降、一体バスケットボール史に何が起ったのか、良〜く振り返ってみようではありませんか。

先ず、間違い無く彼等ラリーバード世代が、バスケットボールを芸術と言われるレベルまで引き上げた事は確かです。 しかしその後、筋肉マッチョのカール・マローン、マイケル・ジョーダン、デイビッド・ロビンソン、そしてリタイヤから復帰したマジック・ジョンソンまでが筋肉マンとなり、歴史を後戻り出来なくしてしまったのです。 今やバスケットボールは正に”マッスルスポーツ”になってしまったのです。 その言葉通り、NBA選手は躍起になり日々ウエイトトレーニングで筋肉を増強しています。 彼等は知っているのです・・・いつかシャキーロの様な大男と対決しなくてはならない事を。

 

あなたがもし、今までにレイカーズの試合、特に決勝戦を観た事があるのなら分ると思いますが、シャックがボールを持つと常に2人以上がチームを組み、何とか阻止しようとします。”たとえシャックを痛め付けてでも”という意思 が露わです。 何度かシャックの両サイドに1人づつ付き、尚且つもう一人が前から突っ撥ねるシーンを見ましたが、それはシャックが一度ループに向かって動き出せば、誰も止める事が出来ないという事を皆が知っているからです。
このような行為が、40分程の試合の間にシャックが怪我に遭う危険性を益々上 げているのです。

ところでシャックは、前のシーズンより下腹部の腹筋断裂を患っています。


トレーナーによると、その傷の周りは治る兆候を見せてはいるものの、完治する気配は全く無いとの事。 その後沢山怪我をしたホッケー選手を手掛けてきたアレン・マッケクニーに相談したそうですが、手術は勧められないという結論に至ったそうです。
シーズンオフの現在、他の選手はガンガンウエイトトレーニングで筋力アップをしている中、シャックはあまりウエイトトレーニングをしていません。 目下の課題は、怪我の周りの腹筋を強くする事で、なんとか試合に出られる様に仕上げる事です。 トレーナーは、「間違い無く怪我をする以前よりは強くなって帰ってくるでしょう」と言います。 なぜなら往々にして怪我をした選手は、元に戻そうと一生懸命努力する為、結果的に前より強くなって帰ってくる場合が多々あるからだそうです。 
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