2005年6月11日の夜、ボクシングの歴史に新たなページが刻まれました。
それはボクシングファンにとって、予期していた事とは言え、現実に遭遇すると、感慨深く、また同時に寂しいものでもあります。

今回S&Fマガジンでは、”最後のファイト”と題してマイクタイソンの引退試合について、沢山のメディアがコメントした内容を抜粋して紹介してみたいと思います。

〓ESPNより〓
ヘビーウエイトで無名のケビン・マクブライドがマイクタイソンを6ラウンドTKOで倒し、引退へと追いこみました。
既に噂となっているのが、またもやマイクタイソンは、試合中に相手選手を噛んでいるのです。
「タイソンは狂ってるよ! 奴はオレの乳首を噛んだんだ!」とマクブライドは試合後イギリス新聞社とのインタビューで答えています。
「最初は何か分からなかったんだ。何か変な感じがして、それで奴が何をやったのか気が付いたんだ。 タイソンは背が低いから、到底オレの耳を噛む事はできなかったんだ。  だからオレの乳首を噛んだんだ。 でもタイソンがあれ以上背が低くなくて良かったよ。  さもなくば、別の大事なものを噛み切られていたかもね!」

タイソンは、過去に何度か汚い作戦を試合中にやっています。 今回の様にマクブライドとクリンチ中に、マクブライドの腕を折ろうと二度試みた事や、頭突きを噛ましたりしています。
1996年には、二度エバンダー・ホリフィールドの耳を噛み切っており、その結果失格とライセンス保留になっています。 また2002年のレノックス・ルイースとの大戦会見では、大乱闘になり、タイソンがルイースの足を噛んでいます。

タイソンはマクブライドとの6ラウンド終了後、引退を表明しました。

「タイソンは頭突きしたし、オレの腕を折ろうとしたよ」と、マクブライドはサン新聞社に話しました。  「オレは痛くて叫んだよ。 そしたらタイソンは前腕でオレの顔を叩き付けたんだ。  そこでオレは、”それっぽっちしかできないのか?と言ってやったんだ。  タイソンは勝つ事に執念を燃やし、気がイかれてたね。」とマクブライドは話す。


マクブライドとタイソン

タイソンをヒーローと崇めて育ったマクブライドは、皮肉にもそのヒーローから試合中頭突きをくらい、15針も目の上を縫う結果となりました。

タイソンがキレたお陰で、勝利を得たマクブライドは、ジョン・ルイーツとの大戦が決まりそうです。 ジョン・ルイーツとは以前から交渉しており、同じボストン出身のファイターとして両者人気があるだけに、今回のマクブライドの功績が認められ、ジョンとの大戦が決まるかもしれません。

〓Boxing Insiderより〓
6月11日、ワシントンD.CのMCIセンターで催された、元世界ヘビー級チャンピオンのマイクタイソンVSマクブライド戦は、タイソンが7ラウンド開始のゴングに応えず試合放棄という形で終えました。  もう一度の復活をかけ、タイソンは自分の持っていた全てを出し、今まで対戦した中で最も大きな対戦相手であるマクブライド(123kg197cm)にぶつけました。

注目の4ラウンド目ではタイソンは良いファイトをし、コーナーから追い上げ、強烈な右とボディ、続いて左フック、またもボディというコンビネーションは素晴らしかったものの、マクブライドはその激しい連打をしのぎました。 結果としてクブライドは、8連覇を続けるタイソンを阻む事に成功しました。

問題の6ラウンド目ではタイソンから頭突きを食らい、マクブライドはタイソンをロープに突き飛ばします。 そこでゴングが鳴ります。 そして7ラウンド目開始のゴングに、タイソンはファイトを断念する事となりました。

〓WIS TV Columbia Jun 13より
7ラウンド開始のゴングが鳴っても、タイソンはそれに応えず、ファイトを断念しました。
試合後のインタビューでタイソンは、「もうボクシングを続けられる体じゃない。 リングで戦っていると、まるで自分が120歳になったかの様に思える。」と話し、更に後のニュースインタビューでは、「オレのボクシング生命は、1990年で終っているよ」と漏らしました。

《マイクタイソンを振り返って》
ボクシングの歴史を作ったマイクタイソンは、遂に引退を迎える事となりました。

誰も彼が負けるなど、今でも疑問に思わす程の、強烈なイメージを我々ファンに焼き付けています。


突き飛ばされたタイソン 写真元:Reuters
プロボクサーで、ゲームキャラクターとして採用されたのは、マイクタイソンくらいではないでしょうか?
まるでアニメの世界から飛び出したような、強烈な個性。 筋肉ムキムキのハードパンチャー。
私生活もリングの中も、ケンカ一色で野獣そのもの。

1986年 11月26日、試合開始後6分もしない内に、彼は史上最年少(20歳)ヘビー級チャンピオンに就きます。 以降リングでは、殆どの試合を1ラウンド目で対戦相手をノックアウトし続けます。 強烈なアッパーを下から突き上げて、たった一発で相手をマットに沈めるシーンは印象的で、マイクタイソンらしい決め方でした。

残念ながら、現役時代300億円以上稼いだと言われるタイソンは、昨年2004年破産宣告をし、裁決の結果、それでも30億円の支払いが現在残っています。

 

 

スポーツ選手のトレーニング法!
レッツシェイプアップ!
健康情報ならおまかせ!
芸能、お笑い、アートでお楽しみ!
過去の出版を観るならココ!
オンラインフィットネス!
ビタミンミネラル情報ならココ!