〓ESPNより〓
ヘビーウエイトで無名のケビン・マクブライドがマイクタイソンを6ラウンドTKOで倒し、引退へと追いこみました。
既に噂となっているのが、またもやマイクタイソンは、試合中に相手選手を噛んでいるのです。
「タイソンは狂ってるよ! 奴はオレの乳首を噛んだんだ!」とマクブライドは試合後イギリス新聞社とのインタビューで答えています。
「最初は何か分からなかったんだ。何か変な感じがして、それで奴が何をやったのか気が付いたんだ。 タイソンは背が低いから、到底オレの耳を噛む事はできなかったんだ。
だからオレの乳首を噛んだんだ。 でもタイソンがあれ以上背が低くなくて良かったよ。 さもなくば、別の大事なものを噛み切られていたかもね!」
タイソンは、過去に何度か汚い作戦を試合中にやっています。 今回の様にマクブライドとクリンチ中に、マクブライドの腕を折ろうと二度試みた事や、頭突きを噛ましたりしています。
1996年には、二度エバンダー・ホリフィールドの耳を噛み切っており、その結果失格とライセンス保留になっています。 また2002年のレノックス・ルイースとの大戦会見では、大乱闘になり、タイソンがルイースの足を噛んでいます。
タイソンはマクブライドとの6ラウンド終了後、引退を表明しました。 |
|
「タイソンは頭突きしたし、オレの腕を折ろうとしたよ」と、マクブライドはサン新聞社に話しました。
「オレは痛くて叫んだよ。 そしたらタイソンは前腕でオレの顔を叩き付けたんだ。 そこでオレは、”それっぽっちしかできないのか?と言ってやったんだ。
タイソンは勝つ事に執念を燃やし、気がイかれてたね。」とマクブライドは話す。
マクブライドとタイソン |
タイソンをヒーローと崇めて育ったマクブライドは、皮肉にもそのヒーローから試合中頭突きをくらい、15針も目の上を縫う結果となりました。
タイソンがキレたお陰で、勝利を得たマクブライドは、ジョン・ルイーツとの大戦が決まりそうです。 ジョン・ルイーツとは以前から交渉しており、同じボストン出身のファイターとして両者人気があるだけに、今回のマクブライドの功績が認められ、ジョンとの大戦が決まるかもしれません。
|
〓Boxing Insiderより〓
6月11日、ワシントンD.CのMCIセンターで催された、元世界ヘビー級チャンピオンのマイクタイソンVSマクブライド戦は、タイソンが7ラウンド開始のゴングに応えず試合放棄という形で終えました。
もう一度の復活をかけ、タイソンは自分の持っていた全てを出し、今まで対戦した中で最も大きな対戦相手であるマクブライド(123kg197cm)にぶつけました。
注目の4ラウンド目ではタイソンは良いファイトをし、コーナーから追い上げ、強烈な右とボディ、続いて左フック、またもボディというコンビネーションは素晴らしかったものの、マクブライドはその激しい連打をしのぎました。 結果としてクブライドは、8連覇を続けるタイソンを阻む事に成功しました。
問題の6ラウンド目ではタイソンから頭突きを食らい、マクブライドはタイソンをロープに突き飛ばします。 そこでゴングが鳴ります。 そして7ラウンド目開始のゴングに、タイソンはファイトを断念する事となりました。
〓WIS TV
Columbia Jun 13より〓
7ラウンド開始のゴングが鳴っても、タイソンはそれに応えず、ファイトを断念しました。
試合後のインタビューでタイソンは、「もうボクシングを続けられる体じゃない。 リングで戦っていると、まるで自分が120歳になったかの様に思える。」と話し、更に後のニュースインタビューでは、「オレのボクシング生命は、1990年で終っているよ」と漏らしました。
《マイクタイソンを振り返って》
ボクシングの歴史を作ったマイクタイソンは、遂に引退を迎える事となりました。
誰も彼が負けるなど、今でも疑問に思わす程の、強烈なイメージを我々ファンに焼き付けています。 |
突き飛ばされたタイソン 写真元:Reuters |
プロボクサーで、ゲームキャラクターとして採用されたのは、マイクタイソンくらいではないでしょうか?
まるでアニメの世界から飛び出したような、強烈な個性。 筋肉ムキムキのハードパンチャー。
私生活もリングの中も、ケンカ一色で野獣そのもの。
1986年 11月26日、試合開始後6分もしない内に、彼は史上最年少(20歳)ヘビー級チャンピオンに就きます。 以降リングでは、殆どの試合を1ラウンド目で対戦相手をノックアウトし続けます。 強烈なアッパーを下から突き上げて、たった一発で相手をマットに沈めるシーンは印象的で、マイクタイソンらしい決め方でした。
残念ながら、現役時代300億円以上稼いだと言われるタイソンは、昨年2004年破産宣告をし、裁決の結果、それでも30億円の支払いが現在残っています。
|