2001年11月号 

スポーツ選手には脂肪も必要
40年近くにも及ぶ運動生理学の研究結果、50%程度の強度でする運動(殆どのスポーツ)には、炭水化物が最も重要なエネルギー源である事が判明しております。 運動選手は運動中充分なグリコーゲンが肝臓や筋肉内に保つ為に、充分な炭水化物を摂る必要があるのです。
少し前の話しですが、スポーツ栄養士は高炭水化物、低脂質食(全体の20%以下)を、持久力を要するスポーツ選手に勧めたものです。 確かに理論上は理に叶った意見ですが、実際運動中の肉体的使用度は過酷なものです。
高炭水化物&低脂質食は、非常においしくない食事となります。 それが結果的に食を細らせ、益々炭水化物の摂取量を減らすのです。 ところが調査でも明らかになっていますが、食事に適度の脂肪を加えると、食が進み結果的に沢山炭水化物を摂る事になるのです。  脂肪を摂取すると、体は体脂肪の使用率を高める事となり、逆に炭水化物を激しい運動の為に貯蓄するようになります。
現代では、持久力を必要とするスポーツ選手の理想的な食事は、全体の30%を脂質で占める事が奨励されています。 
  (Nutrition & the M.D., Dec.,2000)

ベジタリアンを主張する専門家には注意せよ!
「ある栄養士やベジタリアン(菜食主義者)は、自己の利益や駆け引きの為に無茶な事を言う事がある」と話すのは、クレイトン大学(Creighton Unversity)の骨粗症研究所(Osteoporosis Research Center)で博士を務めるロバード・ヒーニー氏です。
博士は、American Journal of Clinical Nutritionという紙面で次ぎの様に述べています。
「これら栄養士やベジタリアンは、研究報告を大きく捻じ曲げて低タンパク質と野菜が骨の健康に良いと主張しています。 しかし実際はその全く逆で、健康な骨の維持には動物性たんぱく質の豊富な食事が必要なのです。 未だこの説を逆を唱えるような研究報告は、1つもありません」
「動物性タンパク質は、成長ホルモンの分泌を促進する上では不可欠なものです。 そして成長ホルモンが、骨を強くする要因なのです。
ベジタリアンは、高タンパク食はカルシウムを奪う為、骨をもろくするという理屈をこねますが、その理由は硫黄が動物性たんぱく質に含まれているからです。 確かに硫黄はカルシウムを奪うのですが、実は菜食中心の穀物や豆類には、肉以上に硫黄が沢山含まれているのです」と。
これは一般消費者への専門家からの警告です。 一部の栄養士等は、科学的根拠なくデタラメを言うケースが度々あるそうです。 気を付けましょう。 (M.D Vol.38 Health)

イギリスの男性は、最低の食べ物を食べている
料理専門家なら、皆そろって認めるのがイギリス人は最低の食べ物を食べているという事です。 なんと全体の3分の1がファーストフードとビールで生活しているそうです。 一方女性は伝統的な食べ物を好む傾向で、沢山砂糖を使ったケーキや白い食バンやティー(茶)です。
総計2000人に上る男女合わせた調査をしたところ、大きく分けて4つのタイプに分かれたそうです。 男性で最も多かったグループとは、ビールとファーストフードというグループ(全体の34%)。 その次ぎは伝統的なイギリス食で18%。 3番目は健康重視型だが甘い物も食べるグループ(17.5%)。 最後は健康優先型のグループで17%でした。
女性では、1位が伝統的イギリス食(32%)。 2位がヘルシーコスモポリタン食25%(都会で流行っているヘルシー思考食の事)。 3位がコンビニ利用型食で21%。 4位が健康重視型だが甘いものも食べるグループで15%でした。
これら調査を見れば明らかですが、女性はやはり男性を大きく上回ってルックスを気にした食生活をしている傾向にあります。
国が違えど似たような傾向はどこにでもあるようです。
            (J.Epidem.Com. Health,55:29-27,2000)

筋トレはテニスパワーも増強する
意外と驚くかも知れませんが、筋トレが競技能力を向上させたという研究報告は極僅かしかないのです。 これ程一般的に普及した現代でも。(もう研究しなくても判っているのでは?)
しかし筋力は、走るジャンプ、投げる等のパフォーマンスに非常に大きな影響力を与えます。
ボール大学(Ball State Univ)のクレイマー教授率いるグループが、24名のテニスプレーヤーを対象に、筋トレの競技能力に対 する影響力を調査した例があります。 対象グループは3つに 分類され、1.ウエイトトレーニング(ピリオダイズ制、マルチセット制)、2.サーキットトレーニング、3.筋トレ無し というものです。
これらグループは、9ヶ月に亘り変化を記録されました。 その結果筋トレをしたグループは、開始して2〜3ヶ月目にしてサーブ時の球の速さが加速したのです。 又、驚くべき事に、ウエイト グループの中でも特に成長が持続的に見受けられたグループとは、ピリオダイゼーション制を採用していたグループだったのです。  (ピリオダイゼーションとは、筋肉を個々に分けてトレーニングする方法で、それぞれの部分を週に1〜2回のペースで鍛えるというものです)
では、なぜ沢山の研究では同じ結果が出なかったのでしょうか?
先ずクレーマー教授の話では、被験者は一生懸命トレーニングする必要があるという事です。 ダラダラと適当に真似事の様にウエイトをやっても結果は出ないという事です。 ですから結果を出すには、被験者は専門家により厳密にモニターされる必要があるそうです。 いわゆる専属トレーナーに密着指導されるのです。
今更ながら言うのも恐縮ですが、かのテニス界の女王として君臨し続けたナブラチロアや、その宿敵のコリーエバーソン等がウエイトトレーニングをしていたのは有名で、彼女等が現代のテニスプレーヤーにも大きな影響力を与えています。
   (Am.J. Sports Med:626-633,2000より)

二日酔いを防ぐ方法がある!
毎年年末となると、お付き合いで飲み会に誘われる機会も増えてきます。 そして翌日後悔するのが二日酔いです。 飲むのは楽しいものですが、この問題は何とかならないものでしょうか?
専門家の話では、ハチミツが有効であるそうです。 ハチミツの成分には、果糖が含まれています。 果糖は他の種類の炭水化物より素早くアルコールを分解してくれるのです。 これが翌日血中に残るアルコール値を下げてくれる為、二日酔いになりにくくなるという訳です。
他の二日酔いの予防策としては、*適量に飲む、*空腹時の飲酒を避ける、*赤ワインを避ける、*勢い良く飲まない等です。
最後に,、
ハチミツをお酒に入れて飲むと二日酔いになりにくいそうです。 これホントに効くそうです。 
  (ReutersHealth, Dec 14,2000)

デンマークの競技者は、ミネラルサプリメントを摂る
デンマークのスポーツコーチ(Lars Nielsen等)は、ミネラルサプルメントを競技者のパフォーマンス向上の為に利用してきました。  確かにこれは、科学的根拠があります。 セレニウムやジンク、マグネシウム、マンガン、カルシウム等の不足は、心臓や筋肉の機能を低下し、更には免疫力の低下も起します。
科学者達は、デンマークのスポーツ選手から採血し、ミネラルと競技能力向上の関係について調査していますが、今のところ明らかな証拠は確認されていません。 しかし、トップ競技者による実験データは殆ど無いのが実情です。 もしこららトップ競技者を対象に調査すると、どうなるのでしょう? デンマークのコーチは、間違ってはいないでしょう。
 (Reuters Health. 1 2001)

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