2001年11月号

 

1重過ぎるウエイトを使わない
  
良くジムで見かける大きな間違いが、バーベルカールをする時思いっきり後ろに反り返りながら反動を使って持ち上げる方法です。
 やもすれば、勢いあまって後頭部を床に打ちつけんがばかりに反り返ります。そんな輩にはこう尋ねます”新しいスタイルのデッドリフト
 ですか?”と。 この様な方法でバーベルカールをしても、決してバイセップスは大きくなりません。中にはアーノルドの現役当時の
 ビデオを観て、チーティングを用いているから自分も試してみようと考える人もいると思いますが、アーノルドの場合は例外で、彼は元々
 バイセップスが大きくなる素質が有ったというもので、極端な話しどんな方法でトレーニングをしてもバイセップスが大きくなった訳
 です。ですから彼の様な異例を自分にあてがってはいけません。あくまで基本はチーティング無しで挙がる範囲の最大重量を使う事です。

2基本重視
 
 バリエイション、つまり新しい刺激を求めて違ったフォームでトレーニングをしようと、滑稽なポジションでエクササイズをしている方
 を良く見ます。例えば寝転んだ形でするケーブルカール等です。この様なフォームでエクササイズした場合、往々にして基本を忘れ、効果
 も差ほど期待出来ません。私はいつも基本が最も大事だという事を説きます。バーベルカール、シーテッド・ダンベルカールは基本中の
 基本です。他にプりーチャ−カールやワンアーム・プりーチャ−カール、リバース・カールを加えれば、隅々までバイセップスを鍛える
 事が出来るというものです。

3前腕を強くする
 
 今まで何百何千人というビルダーを見て来ましたが、たった一人として大きなバイセップスを持った人が弱々しい
 前腕を持っている事は有りませんでした。つまり理論的にもバイセップスの発達と前腕の強さに大きな関係が有るの
 です。事実前腕筋はバイセップスと繋がっているのですから、弱いグリップでは、到底最大限の発達をバイセップス
 からは期待できません。又、貧弱な前腕は細い上腕と同じく、弱々しく見えますから、怠る事無く鍛えたいものです。

4手首を外側に回転してカールをする
  これはバイセップスをトレーニングする上で最も重要なポイントです。この方法は全てのバイセップスをトレーニングする者に私が最も
 強調する事です。これば人体構造学を理解している人なら簡単に納得出来るのですが、例えば腕を90度に曲げた状態でネジをドライバーで
 巻いてみます。手首を捻るとバイセップスが収縮するのが分かりますか?最大限の発達を求めるなら、最大限の収縮を1レップス毎に得
 なくてはなりません。その為にも手首を最大収縮時にスピンするのです。

5バーの太さを変えて刺激を与える
  
長年の経験より、グリップが太いバーは前腕に強い刺激を与え、グリップが細いバーだと筋肉を収縮時にピークを与える傾向が有ります。
  自分の弱点に合わせ、鍛えたい部分に適したグリップの太さでトレーニングを試してみて下さい。

6ケーブルを当てにするな
  
ケーブルで最大限の発達を望むのは絶対無理です。もし筋肉痛の大きさがエクササイズの刺激の強さを測る尺度とするなら、殆どの人は
 フリーウエイトに比べ、ケーブルで得るのは大したものでは無いと答えます。ケーブルで人にトレーニングをさせても、本当に限界に達し
 ているのか推測しにくい上、実際限界を感じてもその場合肩とか前腕が疲れている場合が殆どです。もしケーブルを使うのなら、基本エク
 ササイズを終えた後の仕上げとして利用する程度にすべきです。

7カールをする時は、必ず腕が完全に伸ばし切ったところから始めよう
 
 決して腕が曲がった状態からカールを始めてはいけません。これをするとエクササイズが遥かに楽になり、より重いウエイトが挙げら
 れますが、その代償として筋肉の発達を大きく犠牲にする事になります。腕を伸ばし切ったところから始めるストリクトなカールでは、
 最初は重いウエイトが扱えませんが、この様なストリクトなフォームは筋力とサイズ共にストリクトでないフォームに比べ、遥かに伸びが
 早く、結果的により重いウエイトが扱える様になるのです。

8カールを始める時は、肘がわずかに前に出た状態で固定して始めます
  
よくジムで見かけるのが、ウエイトを挙げるに連れて肘を後ろに引く方法です。これを”ドラッグ・カール(引くカール)”と言います。
 これはスポーツ医学で肩のリハビリのテクニックとして使われるものですが、これを筋肉の発達に適応するのは間違いです。このやり方は
 チーティングと同じく、バイセップスへの負担を和らげます。従って最大限の発達も期待できません。正しいやり方は、腕を垂直からわず
 かに前気味のところで固定し、カールを行います。この方法だとピーク時に最大の収縮が得られる訳です。決してウエイトを挙げるに連れ
 肘を前に突き出さない様に。そうすると今度は肩の運動になってしましますから。

9カールを挙げ切ったところで止めない事
 
 カールの上限では負荷が弱まります。従って筋肉に休息を与える事になります。正しい方法はダンベルやバーベルを運動中は静止する
 事なく、継続的に動きを続ける事です。そうする事で常にバイセップスに負荷を与える事になり、より簡単に筋肉の限界に達する事が
 出来る訳です。

10インターバルの間、バイセップスを伸ばしたり収縮したりする
  
筋肉を収縮する事で、より多くの血液をバイセップスに送り込むことが出来、パンプアップを維持出来ます。この方法は大理石の様
 に切れの良いバイセップスを作るには、欠かせないものです。               


 

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