20017月号 

カロリー計算の混乱
あるテレビコマーシャルのフィットネス製品は、そのマシーンに 乗って20分エクササイズする事は、木を斧で切り倒す作業を6時間する事に等しいカロリーを消費する等と言っています。  どうして1つのマシーンで200カロリーで、もう1つのマシーンで800カロリーになるのでしょう?
エクササイズによるカロリー消費の計算は、重さ、エクササイズの種類、その運動でどれだけ激しく筋肉を使ったかによります。 人が最も激しくトレーニングすると、毎分12〜25カロリー消費する事になります。 しかし通常人は、せいぜいガンバッテも毎分15カロリー程度です。 普通にガンバル程度なら、毎分10カロリーの消費と言われています。
もしあなたが普段使っているステップミルやエアロバイクが、上記のレートから大きく外れた消費カロリーを提示するのなら、そのマシーンの計算を当てにすべきではありません。 きっと誇張しているのでしょう。 (onHealth.com, )

腹筋は毎日するべき?
大抵同じ筋肉を鍛えるのは、1週間にせいぜい多くても2〜3回と言ったところですが、どうして腹筋になると、皆が毎日何百回とやるのでしょう? 一般に言われる超回復(休養中に筋肉が発達するという理論)は、腹筋には当てはまらないのでしょうか?
腹筋とは、4種類の筋肉が、折り重なる様に腹部を包みます。 それら筋肉は、丁度他の大腿四頭筋や大胸筋の様にトレーニングに反応します。  腹筋は、上体と下体を結ぶ役目として普段から良く使われる筋肉です。 従って腹筋は、持久力が他の筋肉より優れているのです。 それ故、他の筋肉より頻繁に運動ができる訳です。 しかし使い過ぎやトレーニングのし過ぎは、やはりマイナス効果となります。  激しくトレーニングした後は、休養を与えてやりましょう。 (Health Central Feb.13, 2001)

男性ホルモン
思春期に少年は、ポッチャリした体からいきなり脂肪が無くなり筋肉質な体に生まれ変わります。 これは偶然にも男性ホルモンの分泌が活発になる時期と重なっています。
男性は、歳をとるにつれ徐々に体脂肪がウエストの周りに溜まってきますが、それは男性ホルモンの分泌が低下するからです。  しかし最近ではそれだけが肥満になる理由ではない事が明らかになっています。 肥満になるには、レプティンという新陳代謝を コントロールするホルモンも大きく関っているという事です。
レプティンは、肥満者ほど分泌量が多いのです。 そしてレプティンの分泌を抑制しているのが、男性ホルモンでもあるのです。
研究者達は、男性ホルモンの分泌を維持する為のエクササイズが重要と説いています。 (Int. J. Obesity)

軟骨細胞を増やすには脂肪が有効
どんな人でも、歳をとると軟骨細胞を失うものです。 しかしこの 細胞を損傷や磨耗等による怪我で傷めると、なかなか治らない ものです。 なぜなら血液が軟骨には殆ど行き渡らない為です。
この様な状態に一旦陥った場合、治療法としては限られてきます。 先ず軟骨移植か、自分の軟骨を摘出して育て、再びその成長した軟骨を患部に移植するというやり方です。
そこで今回デューク大学のギュイラック教授の研究結果が注目を集めています。 研究では脂肪細胞の中にある物質が軟骨細胞の成長を促進するというものでした。 実際その方法を使うと、非常に早く軟骨細胞が成長するそうです。 しかし人間への応用は、未だしばらくかかるそうです。
                   (Science News)

アンドロジェル
去年市場に出回ったアンドロジェルと呼ばれる男性ホルモン(皮膚に塗るジェルタイプ)は、既に脅威的な売上を記録しています。 アンドロジェルを製造している製薬会社は、去年100億円弱の売上を達成しており、その伸び率は年間13%というから大したものです。
男性ホルモンは、高齢者のホルモン不足を補う為に処方します。 処方された男性は、若返り効果は勿論、精力が大きくアップする事になります。 その効果は、バイアグラより安全で有効と評されます。   
 (Pharma Company Insight)

クレアチンはなぜいいの?
クレアチンは、スポーツマンに愛用されるサプルメントの1つとして定着していますが、その理由は筋力と筋量をアップしてくれるからです。 しかし未だなぜその様な現象が起こるのか、科学的に把握されていないのが実情です。 そこで今回ベルギーに在るルーベン大学のバート教授が、そのメカニズムについて研究報告した事について説明したいと思います。
実験は、クレアチンが筋肉を合成するホルモン(男性ホルモンと成長ホルモン)にどの様な影響を与えるのかを確認するというものでした。 過去の研究でも、これらホルモンの分泌が低下すると、筋肉の成長が阻まれる事が分かっています。
結論から言うと、クレアチンはこれらホルモンに何ら影響を与えなかったという事です。 という事で、益々なぜクレアチンが有効なのか、疑問が深まったようです。 (Sports Medecine Reports)


 

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